'98.7.8 記

上州沼田訪問('95.9)

 この日は群馬県前橋市の敷島公園横に住んでいる、高校時代からの友達の家に他の友達数人と遊びに来ていた。 そこで「温泉に行こう」という話になったが、私は気が乗らなかったため、別行動を取ることにした。 まあ他の友達は車だったが、私はバイクと、来るときから別行動だったので、その延長と言う感じだった。
 しかし、別行動を取ったわけは他にもあったのだ。ちょうどその頃、池波正太郎の「真田太平記」を2週間で全巻読破し、 その物語の舞台を見てみたいと思っていたところ、前橋と沼田といえば結構近い距離だ、ということに気付き、 行ってみようと思いついたのだ。

 で早速地図を持って出発。ルート自体は国道17号線をひたすら北上すればいいだけだから簡単である。 が、不安なことが一つ。それは…今にも雨が降りそうなことである。 …と思ったら、国道17号線に出たと思ったら雨が降ってきた。うん、悲劇…。
 コンビニの軒下でレインスーツを着て再出発。途中関越道の渋川伊香保I.C.などを横目に、 関越道やJR上越線の線路などと絡み合うようにして伸びる国道17号線をひたすら北上する。 と…「上州沼田の里」という看板が!おお!!…でも沼田真田藩って1600年代に取りつぶしになったんじゃなかった? …やっぱり真田人気ってすごいのねぇ。そういえば武田鉄矢の刑事物語の何作目かの舞台にもなったよなぁ、などと考えながら町中へ。

 沼田城跡はすぐ分かる。沼田駅から東へ伸びる急勾配の道を登ればよい。城跡は公園として整備されている。 ここまでくると降っていた雨も止み、ちょっと安心する。
 現存する石垣の上から町中を眺めると…言葉にできないような気持ちがわき起こる。 昌幸や信幸そして幸村もこの景色を眺めたんだろうなぁ・・・・・・・。

 本当の意味で、私の趣味に城館跡巡りが加わった瞬間である。

 沼田城跡は上記のように現在は公園として整備されており、現存する遺構は石垣と空堀。 また、平八石という石があるのだが、首実検を行った石だとか。ちょっと不気味である。 ちなみに櫓は復元だそうだ。

 帰りに城跡近くにあるという、正覚寺を探す。すこし迷ったのだが、見つけることが出来た。 案内板のある大通りからちょっと入ったところにある。やはり歴史のあるお寺だけあり、落ち着いた雰囲気である。 が、人っ気がない…。黙って入っていいのかなぁ、と思いつつ堂々と墓地に突入する。
 なんでお寺なのかというと、ここは真田信幸夫人の小松姫(大蓮院)のお墓があるのである。 墓地に入ると分かりやすく案内板が立っていた。私以外にも見学する人っているんだな、と思いちょっとホッとする。 案内板の先にあるのは…おっ、六文銭の掘ってある石塔があるではないか。これが小松姫の墓だな。 こういうのを見ると、何となく歴史上の人物が身近に感じられるから不思議である。本当に昔生きてたんだなぁ。
 また、同じ墓地内に元名胡桃城主、鈴木主水の墓もある。 主水は名胡桃城事件の時にこの寺で切腹したそうだが、さぞかし無念だったに違いない。 ある意味、秀吉に利用されたような感じだし。

 後ろ髪を引かれる想いで沼田の地を去る。…とまたしても雨が降ってきた。早く友達の家に帰ろう…。

 後から知ったのだが、名胡桃城跡って本当に沼田城跡の目と鼻の先にあったんだよね。知っていれば観に行ったのに…残念。

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